森の種陶工所

 大阪府交野市で日常使いの器と家の器を制作しています。
 2016年夏から京都府綾部市への移住のため、古民家改修をはじめました。

 私たちの暮らしの仕事、「暮らしごと」を綴ります。
家を決めたあとの話。

この、綾部市の家の購入に向けて話を進めていきたいという意向を市に伝え、2015年の末頃、仮契約を行いました。

その後2016年2月に、自治会の役員さんたちとの面談がありました。

移り住む私たちが、集落の方はどんな人たちだろう?と心配する一方で、集落の方々も不安なのは同じです。
いきなりやってきて、輪を乱されては困るので、いったんお互い顔を合わせをして人柄を確認しあうという、お見合いのような場です。
ちゃんと市が間に入ってくれて、日程調整をしてくださいました。

でも、ここで断られたら…と、前日まで不安でいっぱいでした。

自治会長からは、年間行事をもとに、自治会の一員として集落の行事に参加してもらいたいということや、様々な役割が割り当てられることなどの基本的な説明がありました。

私たちは、どんな仕事をしているか、どんな暮らしがしたいかの説明の後、集落の一員となり集落を盛り上げていきたいという想いなどをお話しました。
森が熱く語るのを、皆さん熱心に耳を傾けてくださいました。

すでに面識のある方も多く、すでに会内でお話を通していてくださったこともあり、円満な雰囲気で終わり、ほっとしました。

家の契約は、市の改修補助金に関する条例が移行期間にあるとのことで、その内容がまとまり、動き始めるまでは契約を待つことになりました。

通常、お家の中の荷物は家主さんが片付けた後の引き渡しになるとのことで、私たちもそのつもりでいたのですが、市と家主さんの間で食い違いがあったらしく、この家は「現状引き渡し」ということになりました。
私たちは絶句しましたが、その処分に係る費用分、お家の値段は安くしていただきました。

その荷物の量が、ものすごいのです。
部屋には、布団や家具が残っているし、こまごましたものはすべて土間に集められただけでした。


家の外周や離れにもたくさん荷物が転がり、軒下にもびっしりです。

これをどうにかしないと改修が始まらないので、家主さんに了承を得て、少しずつ片付けを始めました。

ごみの中には、日記や表彰状、つい昨日まで吸っておられたようなタバコの吸い殻など、お住まいだった方の人となりがわかるような生々しいものもたくさんあり、なんとも言えない気持ちになりながらの作業でした。 
ほんとだったら、自分の子供たちに処分してもらいたかっただろうに…。

3月に入ってからは、ひたすらごみを分別する作業でした。
ある時はお友達の大工さんが、仕事のついでにトラックで運び出しのお手伝いしてくれました。
P3090287

天井裏も、少し覗いてみました。



大きな梁や柱、茅葺が見えました。


昔、養蚕もしていたみたいで、糸車や糸巻がごろごろしていました。

契約してしまいたいけどできなくて、近づいたような、遠いような、なんともいえない気分で過ごす日々でした。

written by akiko

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